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FXで失敗して借金を抱えたら?債務整理の選択肢と注意点

FXの借金はどの債務整理で解決できる?

FX(外国為替証拠金取引)での損失を原因とする借金であっても、債務整理によって解決することは十分に可能です。

 

ただし、FXが原因の債務の場合、自己破産においては「借金の原因」が免責の審査対象となり、任意整理においては「取引の内容」が和解交渉に影響します。

 

本記事では、FXが原因で借金を抱えてしまった場合の債務整理による解決方法を解説します。

この記事を読んでわかること

  • FXが原因でも自己破産(管財事件)で裁量免責を狙う方法もある
  • 任意整理は「借金の原因」より「取引の内容」が和解に影響する
  • 個人再生ならFXも問題にならないので比較的利用しやすい

なぜFXで多額の借金が発生するのか?

FX取引自体は自己資金の範囲内で行う限り、口座残高以上の借金が発生する仕組みにはなっていません。

 

証券会社には、損失が一定水準に達した際に強制的に決済を行う「強制ロスカット」というルールが設けられているためです。

 

しかし、FXが原因で多重債務に陥る方には、以下の明確な共通点が見られます。

 

 

  • 強制ロスカットの回避(追証のための借入)

相場が予想と反対に動いた際、ポジションを維持するためにカードローンやキャッシングで資金を調達し、証拠金として追加投入してしまうケースです。

 

  • ナンピン買いのための借入

平均取得単価を下げる目的で、借入金を用いてさらにポジションを増やし、結果として相場の逆行により損失が倍加するケースです。

 

なかには損失を取り戻そうと焦るあまり、以下のような高リスクな取引に手を出して債務を急拡大させる事例もあります。

 

  • 海外FX口座の利用

クレジットカードのショッピング枠で入金可能であり、国内(最大25倍)を遥かに超える数百倍のレバレッジでの取引が可能なため、短期間で莫大なクレジットカード債務のみが残ります。

 

  • バイナリーオプション

短期間で勝敗が決まるためギャンブル性が非常に高く、損失が急激に膨らみます。

 

  • 情報商材の購入

SNS等で「必ず勝てる」と謳う高額な自動売買ツールや情報教材を借金で購入してしまうケースです。

「投資で増やす」と「借金しない」どちらが得か?

FXだけでなく投資一般に言えることですが、投資で増やすことと借金をしないことどちらが得でしょうか?

 

不動産投資は、借金で物件を購入し賃料で借金を返済する仕組みですが、最初に利益がでるか金利の計算をしたり事前に調査をして行います。

単純に(コストや税金など考慮していませんが)「借入金利2.5%・物件の利回り6%なら差額が利益」ですが、「借入金利6%で・物件の利回り5%」なら投資はしません。

 

これに対しカードローンで借金をしてFXをすると、「借金(カードローン)18%・利益未定(損をすることもある)」という状況です。

しかも利益がでなくても毎月の返済は必要になりますので、返済する資金がないと再度借り入れてしまい自転車操業になる危険性もあります。

 

借金をして投資はレバレッジがかかり投資効率も良くなりますが、ある程度確実なリターンがなければ成立しません。

 

ちなみに、カードローンの金利18%以上のリターンを確保できる年利18%以上の投資はありません。

借金をしないこと(借金があれば早期に完済すること)が一番の投資になります。

FXが原因で債務が増えた場合の債務整理の方法

FXの失敗によって借金を抱えてしまった場合、債務整理を検討することができます。

 

ただし、債務整理にはいくつかの選択肢があり、それぞれ特徴があります。

自己破産:fxは免責不許可の問題と管財事件になる可能性

自己破産は借金の支払い義務をすべて免除してもらう手続きですが、FXや投資による負債は、「免責不許可事由(原則として免除が認められない事由)」に該当します。

 

ただし、FXをしていたら絶対に自己破産で解決できないわけではありません。

裁判所が事情(反省の態度や家計の改善状況など)を考慮し、裁判官の裁量によって免除を認める「裁量免責」という制度があります。

実務上、この裁量免責によって解決に至るケースは多数存在します。

 

裁量免責を判断するため、裁判所は「破産管財人」を選任し、財産状況や生活状況の調査を行います(管財事件)

 

そのため、通常の自己破産(同時廃止)よりも、裁判所へ納める予納金が高額(約20万円〜50万円)になり、手続き期間中の郵便物が管財人に転送されるなどの法的な制限が生じます。

任意整理:取引の内容が影響する

任意整理は、今後の利息をカットし、元本のみを原則3年〜5年で分割返済していく手続きです。

裁判所を通さないため、借金の原因がFXであっても直接の問題にはなりません。

 

FXによる借金の場合、問題となるのは「原因」ではなく「取引の内容」です。

FXで損失を出した方は、「直近の1〜2ヶ月でカードローン枠の限度額(数百万円)まで一気に借り入れ、一度も返済していない(または数回しか返済していない)」という履歴になることが珍しくありません。

 

このような極端に短期間での高額借入や、返済実績が乏しい状態での任意整理交渉に対しては、債権者が「将来利息のカット」や「60回(5年)の長期分割」といった柔軟な和解条件に応じない傾向が強くなります。

 

和解条件が厳しくなれば、毎月の返済額が高額になり、任意整理による解決自体が困難になります。

個人再生:原因が問われず比較的利用しやすい

個人再生は、裁判所を通じて借金総額を大幅に圧縮(概ね5分の1)し、原則3年で分割返済する手続きです。

 

個人再生には「免責不許可事由」という概念が存在しません。

そのため、借金の原因がFXであっても、問題なく手続きを利用できます。

 

また、直近での高額借入によって任意整理の交渉が難しいケースでも、安定した継続収入さえあれば、ある程度の強制力をもって債務を大幅に減額できるため、非常に現実的で有効な選択肢となります。

各手続きの比較まとめ

  FX原因による影響 注意点
自己破産 影響あり 免責不許可事由に該当するが「裁量免責」の可能性有。管財事件となり費用や期間の負担が増加する。
任意整理 影響なし 原因は問われないが、借入期間が短く返済実績がない場合、債権者が長期分割等の和解に応じない可能性が高い。
個人再生 影響なし 原因は問われない。大幅な減額が可能であり、安定した収入があれば最も有効な選択肢となる。

まとめ

FXの損失を借金で埋め合わせることは、極めてリスクが高く、状況を悪化させる最大の要因となります。

 

万が一、負債が膨らんでしまった場合は、それ以上の借入を辞め、早めに債務整理による解決を図ることが必要です。

 

当事務所は、各債務整理の手続きの中から「あなたにあった解決法」をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

この記事の執筆者

執筆者 司法書士黒川聡史

黒川聡史(司法書士法人黒川事務所 代表司法書士)

東京司法書士会所属:登録番号第4230号

簡裁代理権認定司法書士:法務大臣認定第501067号

行政書士(登録番号第19082582号)

ファイナンシャルプランナー(CFP®:1級FP技能士)

経歴: 平成19年に個人事務所を開業。債務整理を中心に12,000人以上の依頼者を解決。現在は事務所を法人化して活動

著書に『借金の不安が楽になるお金の話』『FPに知ってほしい借金の話』がある

司法書士法人黒川事務所が選ばれる理由

司法書士法人黒川事務所は、債務整理(任意整理・時効援用)などを専門に扱う司法書士事務所です。これまでに18年以上の実績があり12,000人以上を解決に導きました。
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東京司法書士会所属
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