楽天カードの支払い遅れて滞納！支払いできない場合は分割交渉可能？

「楽天カードの支払いが遅れて滞納しています。どうしたらいいのでしょうか？」

日本一の会員数を誇る楽天カードなだけあり、当事務所にも頻繁にご相談が寄せられます。

楽天カードのリボ払いが払えない場合の分割交渉や任意整理、裁判所から訴状や支払督促が届いた場合の対処法についても解説します。

支払いが難しくなった場合は、すぐに楽天カードのカスタマーサポートに連絡し、支払い猶予を相談することが重要です。

支払い猶予を申し出ることで、一定期間の支払い延期が認められることがあります。

債権者は連絡が取れないことを嫌がります。延滞する前に事前に自分から連絡をすることを心がけましょう。

支払い延期をしてもらえたとして、その間にも利息や手数料が発生しますので注意しましょう。

また、支払い猶予とともに、その後の支払いについて交渉するのも一つの方法です。

分割払いに変更することで、月々の返済額を抑え、無理なく返済を続けることができます。

楽天カードが支払い猶予を認めてくれないこともあります。その際は、別の対策を講じる必要があります。

弁護士や司法書士に相談し、任意整理を通じて今後の支払いを見直すなどの対応が考えられます。

任意整理は、裁判所を通さず、債権者と交渉する手続きです。

クレジットカードのリボ払いの今後発生する利息をカットしてもらい、残金を長期の分割払いにしてもらい、月々の返済額を軽減してもらう手続きです。

楽天カードしか債務がない、総債務額が高額でない場合は、まずは任意整理を検討します。

裁判所に申し立て、借金を5分の1（ただし、最低100万円まで）に減額してもらい、減額された借金を3年で支払う手続きです。

「住宅ローン特則」を利用すれば、家を手放さずに他の借金を整理できる可能性があります。

楽天カード以外にも多重債務状況で負債の合計が300万円以上あるなら選択肢に入れて検討すべきです。

裁判所に申し立て、借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。

収入がない、または借金額が大きく返済が不可能な場合の最終的な手段です。

ただし、高額な財産（時価20万円以上で判断）を持っていれば処分されて債権者への返済に充当されます。

楽天カード以外にも借入があり、多重債務状況で今後も継続して返済できる状況でなければ選択肢に入れて検討すべきです。

楽天カードは任意整理に対して比較的協力的で、最長で5年（60回）までの長期分割・将来利息のカットに応じてくれます。

ただし、60回以上の和解はできませんし、最低金額は3000円に設定しているため、借入額が少ない場合は60回より短い回数での和解になることもあります。

楽天カードの返済を滞納して放置しているとパルティール債権回収に債権が譲渡されているケースがあります。

この場合は、楽天カードではなくパルティール債権回収と返済について交渉することになりますが、非常に厳しい対応になります。

楽天カードを債務整理すると、楽天グループの各種サービスにも影響が出ます。

• 楽天ポイント：楽天カードに紐づいたポイントは取り消される可能性があります。事前にポイントは消費しておきましょう。

• 楽天銀行：任意整理の対象に楽天銀行のカードローンが入っていなければ、口座が凍結されることはありません。

• 楽天市場：引き続き利用できますが、もちろん支払いに楽天カードは使えません。

• 楽天モバイル：利用停止にはなりませんが、楽天カードで支払っていた場合は、料金の支払い方法を別の方法に変更する必要があります。

• 楽天証券：引き続き利用できますが、有価証券を保有している場合は、処分して返済に充当することも検討しましょう。

楽天カードの支払いを滞納して放置していると、裁判所から訴状が届くケースがあります。

送られてくる書類を受け取らなかったり、受け取っても対応せずに放置していたら相手の言い分どおりの判決（全額一括で支払え）が出てしまいます。

判決が確定すると、勤務先や銀行口座（銀行名・支店名）が知られている場合は給与や銀行口座を差し押さえられる可能性があります。

裁判所からの書類は受け取って対応しましょう。

楽天カードは裁判になっても、分割の和解に応じてくれる会社です。

訴状が届いた場合の対応（自分で対応する場合）

• 答弁書に「希望する分割払いの内容」を記載して裁判所と楽天カードに提出（FAX可）
• 裁判当日に裁判所に出廷して話し合い（司法委員という裁判所の仲介者が間を取り持って和解の話をしてくれます）
• 出廷できない場合は、事前に訴状に記載されている楽天カードの電話番号に連絡して、和解交渉をします。

自分で対応できない場合は、弁護士・司法書士に依頼することを検討しましょう。

Aさんは楽天カードでリボ払い、分割払い、一括払いを頻繁に利用していましたが、ある月の請求額20万円を支払うことができませんでした。

滞納が3ヶ月に達した頃、楽天カードから残債務約70万円全額の一括請求通知が届きました。

Aさんはこの一括請求も支払えず、催促の電話も無視し続けていると、滞納から約半年後に、ついに裁判所から訴状が届いてしまいました。

【当事務所での対応と解決】

Aさんは楽天カードの他に4社の返済も滞納していたので、楽天カードの裁判対応と、他の4社の任意整理を併せてご依頼いただきました。

まず、当事務所で楽天カードに対する答弁書を作成・提出しました。そして、裁判手続きを通じて、債権者と交渉した結果、月々12,000円を60回で支払うという内容で裁判上での和解が成立しました。

また、楽天カードの裁判対応と並行して、他の4社についても債権者と交渉を行い、任意整理で和解を成立させ、返済を再開することができました。

無視はやめましょう。楽天カードは本人と連絡が取れないと勤務先に電話をするケースもあります。

また、債権回収会社に債権が譲渡されると「頭金を要求される」など、分割払いの条件が非常に厳しくなります。

放置せずに自分から連絡して払える金額での分割交渉をするか、弁護士や司法書士に債務整理の相談をしましょう。

家族カードも利用停止になります。

家族カードの支払い義務は主会員にあるので、返済が遅れている場合は、家族カードも利用できません。

パルティール債権回収は非常に任意整理に厳しい会社です。

分割での和解をするためには頭金を3割～5割程度用意する必要があります。そして、利息の免除もされません。

他にも債務がある場合は、任意整理だけでなく個人再生や自己破産も視野に入れる必要も出てきます。

楽天カードは滞納への対応が早く、放置すると約半年で裁判所から訴状が届くケースがあります。

さらには、対応が厳しい債権回収会社へ債権が譲渡されることもあります。

早期に対応すれば楽天カードは柔軟な対応（将来利息カット・最長60回払い）に応じてくれる傾向にあります。

ご自身での分割交渉が難しい場合でも、司法書士が介入することでスムーズに解決できる可能性が高まります。

司法書士法人黒川事務所は、楽天カードの債務整理において豊富な解決実績があります。相談は無料、費用の分割払いも可能です。楽天カードの支払いが遅れている場合は、特に早い対応が必要です。早めにご相談ください。

黒川聡史（司法書士法人黒川事務所 代表司法書士）

東京司法書士会所属：登録番号第4230号

簡裁代理権認定司法書士：法務大臣認定第501067号

行政書士（登録番号第19082582号）

ファイナンシャルプランナー（CFP®：1級FP技能士）

経歴: 平成19年に個人事務所を開業。債務整理を中心に12,000人以上の依頼者を解決。現在は事務所を法人化して活動

著書に『借金の不安が楽になるお金の話』『FPに知ってほしい借金の話』がある