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親の借金を相続放棄したら誰が払う?相続放棄のメリット・デメリットや注意点を解説

「父親が亡くなった後に思いがけない借金が発覚した」

「いきなり身に覚えのない借入についての通知がきた」

突然のことで驚いてしまいますが、冷静に対処することでトラブルを回避できます。

 

借金などの相続を望まない場合「相続放棄」をすれば、支払いから逃れられます。

しかし、相続放棄したとしても、借金自体が消えるわけではありません。遺産を相続する他の人たちが返済義務を引き継ぐため、十分な注意が必要です。

 

そこでこの記事では「親の借金を相続放棄したら誰が払うか、相続放棄のメリット・デメリットや注意点」などを解説します。

親の借金相続放棄したらだれが払う?

相続放棄とは?

相続放棄とは、文字どおり相続権を放棄する手続きを指します。

つまり相続人としての地位を放棄することで、亡くなった方の遺産を受け取らないことを示します。

単に遺産を受け取らないというだけでは相続放棄をしたことにはならず、家庭裁判所で相続放棄の手続きをおこなう必要があります。

相続放棄した「親の借金」は誰が払う?

相続放棄をしたとしても、被相続人の借金に関する未払いはなくなりません。具体的には被相続人の債務をその相続人が放棄する場合、次順位の相続人に請求がいきます。

 

【用語解説】

・被相続人=財産を遺して亡くなった方

・相続人=被相続人が遺した財産を相続する権利のある方

※ただし、相続放棄をしても連帯保証人になっていれば請求がされます。

例えば、被相続人の子が借金の連帯保証人である場合には、相続放棄を行った場合であっても連帯保証人としての責任はそのまま残ります。

したがって、借金の返済を免れることはできませんので注意が必要です。

相続放棄のケーススタディ

相続放棄したらだれが払う?

●被相続人:父親、死亡後に借金が発覚

●相続人:配偶者、長男、次男

 

①長男が相続放棄した場合

長男は相続を逃れますが、相続放棄をしない配偶者や次男が引き継ぎ、借金を払わなければなりません。

●相続人:配偶者、次男

 

②長男と次男(子全員)が相続放棄した場合

相続第1順位の子全員が相続放棄した場合には、相続が次順位である第2順位(直系尊属)に移り、直系尊属(父親の父母など)が他界している場合には、第3順位(父親の兄弟姉妹)に移ります。ちなみに配偶者は相続放棄しない場合には、常に相続人となります。

●常に相続人:配偶者

●第2順位の直系尊属(父親の父母など)

●第2順位が亡くなっている(相続放棄した)場合は、第3順位の父親の兄弟姉妹

 

③配偶者と子全員が相続放棄した場合

配偶者と第1順位(子)全員が相続放棄すると、第2順位(直系尊属)に移ります。直系尊属が他界している場合には、第3順位(父親の兄弟姉妹など)に移ります。

 

④法定相続人全員が相続放棄した場合

法定相続人全員が相続放棄した場合、被相続人(債務者)から借金返済義務を引き継ぐ人がいなくなります。

その場合に、相続財産管理人が選任されると、相続財産の範囲内で債権者に支払いが行われます。相続財産管理人は債権者からも選任申立が可能です。

亡くなった人の子が相続放棄した場合、孫が借金返済義務を負うことはありません。相続放棄によって、子供は「最初から相続権がなかった」とみなされるため、その影響は孫にまで及ぶことはありません。

 

被相続人が亡くなる以前に子供が亡くなっている場合は、孫が代襲相続して第1順位の相続人なります。この場合は相続を放棄するのであれば手続きが必要です。

相続放棄のメリット

相続放棄をすると不動産などのプラス財産も引き継げませんが、「親の借金」などのマイナスの財産も引き継ぎません

 

そんな相続放棄のメリットは、主につぎの2つになります。

●被相続人のマイナス財産を引き継がないですむ

●相続トラブルに関わらないですむ

被相続人のマイナス財産を引き継がないですむ

相続に際しては、不動産や預貯金などの資産に加えて、借金などの債務も引き継がれることになります。

相続人が債務を引き継ぐことは、自ら借金を負担し返済義務を負うことを意味します。もしも相続人が債務を返済できないときは、自己破産を余儀なくされるリスクもあります。

 

一方で、相続放棄すれば先述したような負債を一切支払う必要はありません。

従って、負債の額が、財産の額を上回る場合には、相続放棄によってメリットを得ることができます。

相続トラブルに関わらないですむ

相続が生じた際には、他の相続人と協力し、遺産の相続分割に関する話し合いを行うことが必要です。しかしながら、遺産分割について合意が得られず、トラブルが生じることも少なくありません。

 

このような相続トラブルが生じることで、貴重な時間を無駄に浪費することになる場合があります。相続人の立場を放棄すれば、遺産相続の分割協議に参加する必要もなく、面倒なトラブルを回避することができます。

相続放棄のデメリット

しかし一方で相続放棄にはデメリットもあります。メリットとデメリットを比較して自分にとってメリットの方が大きければ、前向きに検討すればよいでしょう。

 

相続放棄のデメリットは、主につぎのようになります。

●すべての相続財産を放棄しなければならない

●相続放棄の撤回はできない

●財産を処分すると相続放棄ができなくなる

●他の相続人に影響をおよぼす

●相続財産の管理義務が残ることもある

すべての相続財産を放棄しなければならない

被相続人が債務を有していた場合であっても、財産の一部である不動産などが存在する場合があります。このような状況でも、不動産を相続して債務だけを放棄することはできません。

 

相続放棄をする場合は全ての財産を放棄することになるので、不動産も放棄することになります。

相続放棄の撤回はできない

相続放棄を行った後に、「やっぱり相続したい」と思うことはあるかもしれませんが、相続放棄の撤回は認められません。

財産を処分すると相続放棄ができなくなる

相続には、「法定単純承認」という制度が存在しています。

この制度は、相続人が相続財産を使用、処分または破壊した場合に、自動的に法定単純承認が適用され、相続放棄が認められなくなるものです。

 

たとえば、遺産として残された預貯金を未払いの借金に充ててしまった場合、相続放棄をすることができなくなるということに留意する必要があります。

よって、相続財産の処分は軽率に行うことのないようご注意ください。

他の相続人に影響をおよぼす

相続放棄をすると、相続の権利は次順位の相続人に移行します。

 

次順位の相続人に事前の説明なく相続放棄した場合、次順位の相続人は「急に債務を背負わされる」という状況に陥る可能性があります。

(家庭裁判所から次順位の人に、先順位の相続放棄が通知されることもありません)

このため、相続放棄をする場合は、親族間のトラブルを避けるという意味では、次順位の相続人とも検討して行動した方がいいでしょう(もちろん相続放棄自体は知らせずに可能です)。

 

たとえば、父親の相続財産に債務がある場合、第1順位の相続人全員が相続放棄をした場合、次の相続人である祖父母が知らずに債務を受け継いでしまうことがあります。

このようなケースでは、祖父母にそのことを伝えないと、トラブルの原因となります。

相続財産の管理義務が残ることもある

全ての相続人が相続放棄した場合であっても、相続財産に対する管理義務が残るケースがあります。

「改正前」

全員が相続放棄したら最後に放棄した相続人が遺産を管理しなければなりません。

「2023年4月施行の民法改正」

放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときに限定

 

管理義務から免れるためには、家庭裁判所で「相続財産管理人」を選任する必要があります。

相続放棄5つの注意点

相続放棄をするには色々注意すべき点がありますので、しっかりと把握しておきましょう。

 

相続放棄の注意点は、主につぎのようになります。

●被相続人の借金が発覚しても慌てずに相続財産を調査する

●他の相続人と事前にコミュニケーションをとる

●相続財産に一切手を付けない!借金の返済も厳禁

●相続放棄する場合は3ヵ月以内

●相続放棄しても保険金や遺族年金はもらえる

被相続人の借金が発覚しても慌てずに相続財産を調査する

相続において、高額な不動産などのプラス財産があっても、後から借金が発覚するケースは珍しくありません。

 

遺産相続においては、正確な財産調査を行った上で、冷静に考えてから相続放棄を決断することが大切です。しかし、調査は簡単ではありません。

 

相続財産が多い場合には、専門家に相談することもお勧めします。

他の相続人と事前にコミュニケーションをとる

相続放棄を検討される場合には、次順位の相続人に事前に丁寧な説明を行うことが望ましいです。

事前に連絡をとらなかった場合、次順位の相続人が急に債権者からの請求に直面して混乱することがあります。

 

特に縁遠い家族など関係性が希薄な場合には、慎重に取り扱うことが必要です。

相続財産に一切手を付けない!借金の返済も厳禁

被相続人の財産を処分すると単純承認が成立し、相続放棄の手続きが認められない可能性があるため、十分な注意が必要です。

 

相続放棄の手続中または検討中に債権者から借金返済の請求を受けた場合には、被相続人の預貯金から返済を行わないでください。

相手方に相続放棄の手続中であることを伝え、請求を待ってもらいましょう。

相続放棄する場合は3ヵ月以内

相続放棄については、法律により相続開始の日(被相続人が亡くなったことを知った日など)から3ヵ月以内に申述しなければなりません。

 

この期間は「熟慮期間」として指定され、期限を過ぎてからの主張は原則認められません(一部例外はあります)。

期限に間に合わない場合は、事前に延長申請を行う必要があります。

相続放棄しても保険金や遺族年金はもらえる

保険契約により異なる場合もありますが、基本的には相続財産とは別枠と考えられるため、相続放棄をしても、死亡保険金や死亡退職金、遺族年金を受け取ることができます。

 

ただし、死亡保険金や死亡退職金の非課税限度額の適用は受けられません。

相続放棄した場合、受け取った死亡保険金や死亡退職金は全額課税対象になり金額に応じた相続税の納税が必要はケースがあります。

 

なお死亡保険金の税金の種類は、契約者(保険料を払っている人)・被保険者(保険の対象になっている人)・保険金受取人の関係によって異なることも注意が必要です。

親の借金!相続放棄したら誰が払う?
まとめ

亡くなった親の借金があった場合に、子供が相続放棄をすると次順位の相続人(被相続人の親や兄弟姉妹など)に借金の請求が回ります。

 

この場合は、次順位の相続人も相続放棄を順次行うことが必要です。

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