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個人再生は、借金を大幅に(5分の1程度まで)減額できる手続きです。
しかし、すべてのケースで5分の1になるわけではなく、持っている財産の価値によっては減額幅が変わります。
個人再生には「清算価値保障原則」というルールがあり、仮に自己破産した場合に債権者へ配当される金額以上は返済しなければならないとされています。
つまり、持っている財産より少ない額にまで債務を減額することはできないのです。
このルールを正しく理解していないと、「思ったより減額できない、個人再生のメリットがない」と後悔することになりかねません。債務整理の専門家が分かりやすく解説します。
この記事を読んでわかること
清算価値保障原則とは「自己破産した場合に債権者へ配当される金額以上は返済しなければならない」というルールです。
つまり「自分の持っている財産の価値(清算価値)よりも少ない額まで借金を減らすことはできない」という意味です。
個人再生は、自己破産とは異なり「財産を処分せずに手元に残せる」のがメリットです。
しかし、高価な財産を持っている人が借金だけを大幅に免除してもらうのは、お金を貸している側(債権者)からすると不公平になります。
そのため、「せめて持っている財産の価値分は、分割で返してください」という条件がついています。
もし自己破産を選んだ場合、一定以上の財産はすべて現金化され、債権者に分配(配当)されます。
債権者の立場からすれば、個人再生に応じる以上、「自己破産した時にもらえる配当額(=清算価値)以上の金額」を受け取れないと、損をすることになってしまいます。
この債権者の最低限の取り分を保障するのがこのルールの目的です。
現金:99万円を超える部分がカウントされます。
預貯金:合計額が20万円を超える場合に、その全額がカウント対象となるのが一般的です(10万円の口座が3つあれば、合計30万円でカウント対象)。
アンダーローン:不動産の価値 > ローンの残債。この差額(含み益)が清算価値としてカウントされます。
オーバーローン:不動産の価値 < ローンの残債。この場合、不動産の価値は「0円」として扱われるため、返済額には影響しません。
査定額が20万円を超える場合にカウントされます。
古い車で市場価値がほぼゼロであれば、清算価値には含まれません。
現在退職したとしたら支給される退職金の額を計算し、その金額(見込額)の8分の1を清算価値としてカウントする(20万円以下ならカウントしない運用の裁判所もある)。
具体例)
自己都合で退職したとしたら1200万円の退職金が支給される場合、8分の1の150万円が財産にカウントされる。
また、近く退職が決まっている場合や退職して退職金の支給待ちの状態なら退職金の4分の1が清算価値になります。
今解約したらいくら戻ってくるか(解約返戻金)の合計が20万円を超える場合、その全額がカウント対象です。
もちろん解約する必要はありません。
株や投資信託、貴金属、人にお金を貸している権利(貸付金)なども、原則としてすべて評価の対象となります。
「借金を減らして家も守りたい」と個人再生を希望しても、不動産の値上がりによってメリットがなくなるケースがあります。
当事務所で実際にあったDさんの事例をご紹介します。
住宅ローン以外の借金: 670万円
住宅ローン残高: 3,800万円
自宅の査定額: 5,000万円(購入時より値上がり)
Dさんの場合、自宅の価値がローン残高を大きく上回っていました。
清算価値の計算: 5,000万円(査定) - 3,800万円(ローン) = 1,200万円
返済額の決定: 借金670万円に対し、清算価値が1,200万円。よって「670万円全額」を支払わなければなりません。
「5分の1(134万円)」に減額されることを期待していたDさんにとって、個人再生をするメリットがなくなってしまったのです。
自宅を売却して、残ったお金で借金を完済するという方法もありますが、住宅を手放したくないDさんは、個人再生を断念し「任意整理」を選択しました。
月々の返済額は11万円となりましたが、奥様がパートに出て家計を支えることで、家を守りながら完済を目指すことになりました。
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個人再生では不動産が残せると聞きましたが、住宅ローンを完済した不動産がある場合でも個人再生は使えますか?その問題点を説明
黒川聡史(司法書士法人黒川事務所 代表司法書士)
東京司法書士会所属:登録番号第4230号
簡裁代理権認定司法書士:法務大臣認定第501067号
行政書士(登録番号第19082582号)
ファイナンシャルプランナー(CFP®:1級FP技能士)
経歴: 平成19年に個人事務所を開業。債務整理を中心に12,000人以上の依頼者を解決。現在は事務所を法人化して活動
著書に『借金の不安が楽になるお金の話』『FPに知ってほしい借金の話』がある
司法書士法人黒川事務所は、債務整理(任意整理・時効援用)などを専門に扱う司法書士事務所です。これまでに18年以上の実績があり12,000人以上を解決に導きました。
企業理念は『あなたの借金問題解決を低料金でサポートしたい!』です。
業界トップクラスの安い費用であなたの借金問題解決を全力でサポートします!
もちろん相談無料で費用は分割払いにも対応しています。
司法書士法人黒川事務所
代表者 黒川聡史
東京司法書士会所属
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