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自己破産や個人再生の手続きでは、申立人の家計全体の収支の状況を確認する資料として、家計簿の提出を裁判所から求められます。
内容は一般的な家計簿と変わらないものの、世帯全員の収支を記入する必要があり、多くの場合、固定費などは正確な数字を記載するために領収書やレシートも保管しておくことをおすすめします。
この記事では、自己破産や個人再生で家計簿の提出が必要な理由と書き方、記載する項目、作成時の注意点を解説します。
目 次(更新:2024年12月9日)
6.まとめ
自己破産は、やむを得ない事情から借金が膨らみ、返済が困難になった人を救済するための処置です。
そのため、過度のギャンブルで借金を重ねた結果、返済ができなくなったからといって、自己破産が認められるわけではありません。
このように、借金の免除が受けられなくなる行為を「免責不許可事由」といいます。裁判所では、免責不許可事由に該当する収支の流れがないか確認するために、家計簿を確認します。
なお、代表的な免責不許可事由は以下のとおりです。
収入は、申し立てをする本人だけでなく世帯全員分を記入します。たとえば、給与であれば「給与(申立人)〇〇円」「給与(妻)××円」のように分けて記載します。
また、給与や賞与は額面ではなく手取り額を記載しましょう。給与のほかに、収入がある場合はそれらの金額も記載します。代表的な項目は以下のとおりです。
前月からの繰越
給与・賞与
副業収入
自営収入
年金
生活保護
失業保険
養育費
児童手当
児童扶養手当
援助
その他
「前月からの繰越」では、貯金と手持ちの現金の合計額を記載します。
「援助」では、親族から資金援助を受けている場合、名前と金額の双方を記入します。
保険の解約返戻金など、項目にない収入は「その他」または、家計簿の空欄に記入しましょう。
支出も世帯全員分を記載します。
それぞれの項目と注意点は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
住居費 | 住宅ローンや管理費や地代・家賃を記入します。持ち家の場合は0円です。 |
駐車場代 | 駐車場を契約しているときに記載します。 |
ガソリン代 | 世帯全員分のガソリン代を記入します。 また、備考欄には車の所有者の名前を記入します。 |
食費 | 食材にかかった費用と外食費用を合わせて記入します(外食費用は分けて記入しても構いません)。 |
光熱費 | 電気・ガス・水道に分けて、端数まで正確に記入します。 |
新聞図書費 | 新聞のほか、書籍の購入費用を記入します。 |
通信費 | 電話(固定・携帯)代・インターネット代を合算して記入します。 |
医療費 | 診察代と薬代双方を記入します。備考欄には誰が受診したか記入します。 |
教育費 | 子の学費・教材費・習い事の費用を記入します。 |
交通費 | バスや電車などの費用を書きます。 |
被服費 | 衣料品を買ったときに記入します。 |
日用品費 | 普段使う消耗品など日用品を買ったときに記入します。 |
交際費 | 冠婚葬祭費や友人との食事やプレゼントの購入費用を記入します。 |
娯楽費 | 飲み会や趣味にかかった費用を記入します。 なお、ギャンブルなどで使った費用があると免責が認められない恐れがあるため注意しましょう。 |
保険料 | 生命保険や自動車保険料などで支払った金額を記載します。 |
税金 | 滞納している住民税や国民健康保険料を支払った金額を記載します。 |
その他 | 上記以外に、税金の支払いなどの支出があったときは、内訳と金額を記載します。 |
自己破産や個人再生の申請では、支払不能に該当するか・財産を隠していないか・免責不許可事由に該当しないかなどを確認する資料として家計簿の提出が必要です。
一般的な家計簿と記載する項目に変わりはないものの、収入に対する娯楽費用が多すぎる場合などは、指摘の対象となるため注意が必要です。
また、固定費などは端数まで正確に記載し、かつ、領収書やレシートを保管する必要もあります。
家計簿は自己破産や個人再生を決定する重要な資料のひとつです。気になることがあれば依頼している専門家に確認して作成を進めましょう。
黒川聡史(司法書士法人黒川事務所 代表司法書士)
東京司法書士会所属:登録番号第4230号
簡裁代理権認定司法書士:法務大臣認定第501067号
行政書士(登録番号第19082582号)
ファイナンシャルプランナー(CFP®:1級FP技能士)
経歴: 平成19年に渋谷で個人事務所を開業。債務整理を中心に12,000人以上の依頼者を解決。現在は事務所を法人化して活動
著書に『借金の不安が楽になるお金の話』『FPに知ってほしい借金の話』がある
企業理念は『あなたの借金問題解決を低料金でサポートしたい!』です。
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代表者 黒川聡史
東京司法書士会所属
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