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「自己破産をすると生命保険は解約されるのでしょうか?」
自己破産を検討されている方で貯蓄型の生命保険に加入されている方は、保険が解約されるのか気になることでしょう。
多くの場合、解約返戻金の額が20万円を超えるかどうかで、解約して処分の対象になるのか契約を残せるかが決まります。
この記事では、自己破産と生命保険の扱いについて
について解説します。
この記事を読んでわかること
自己破産手続きの際に、1つの生命保険の解約返戻金が20万円未満でも、複数の生命保険の解約返戻金の合計額が20万円以上の場合は処分の対象になります。
| 解約返戻金の額 | 解約返戻金の額 | |
|---|---|---|
| A契約 | 6万円 | 8万円 |
| B契約 | 6万円 | 10万円 |
| C契約 | 5万円 | 4万円 |
| 合計 | 17万円 | 22万円 |
| 全て解約不要 | 全て解約必要 |
生命保険以外でも、積立型の保険で解約返戻金がある場合は、自己破産手続きにおいて処分されるかどうかの対象になります。
学資保険・養老保険・医療保険・がん保険・傷害保険・自動車保険・火災保険・地震保険など
自己破産したらすべての保険が解約されるわけではありません。
以下、契約を残せるケースを紹介します。
解約返戻金の合計額が20万円以下の場合は、生命保険などそのまま残すことが可能です。
ただし、1契約あたりの解約返戻金が20万円を超えていなくても、複数の保険の解約返戻金の合計が20万円を超えると解約の対象になります。
掛け捨ての保険は解約返戻金がありませんので、自己破産をしても処分の対象にはなりません。
●掛け捨て保険とは
公的保険は、自己破産をしても処分の対象にはなりません。
公的保険とは、国民健康保険・国民年金保険・厚生年金保険です。
年金受給中に自己破産をしても年金の支給が停止されることはありません。
なお、公的保険の保険料を滞納中に自己破産をしても保険料の支払い義務は無くなりません(非免責債権)。
貯蓄型の生命保険の場合で解約返戻金があるケースでは、契約者貸付という制度があります。
解約返戻金の額の範囲内で一定限度まで保険会社から借金ができるという制度です。
たとえば、解約返戻金が50万円ある場合に40万円まで借りれるなどです。
このケースで自己破産をする場合は、50万円-40万円の10万円が資産になります。
解約返戻金が10万円の場合は、生命保険は処分の対象になりませんのでそのまま契約を残すことが可能です。
自己破産前に生命保険の名義変更はやめましょう。
自己破産前に生命保険の契約者(名義)変更を行った場合は、財産を隠したとみなされるおそれがあり、免責が許可されない可能性があります。
「処分されるくらいなら、先に解約して現金にしておけばいいのでは」と考える方がいますが、これはおすすめできません。
解約して現金化しても、そのお金(預金)は手元に残ります。
解約返戻金を受け取った後の使い道を説明できないと、財産隠しや不当な財産処分を疑われます。
とくに申立ての直前にまとまったお金を動かすと、裁判所や管財人から必ず使途を確認されます。
解約も名義変更も、自己判断で動く前に必ず依頼している専門家に相談してください。
処分の対象になるのは、自己破産する本人が契約者になっている保険です。
配偶者・子ども・親が契約者になっている保険は、原則として処分の対象になりません。
たとえば、親が契約者・保険料負担者になっている学資保険や、配偶者名義の生命保険は、本人の自己破産では影響を受けないのが原則です。
ただし、名義は家族でも、実際の保険料を本人が払っているのが明らかな場合には、本人の財産とみなされ解約返戻金が処分対象になることがあります(最終的には裁判所の判断によります)。
これは誤解で、過去の自己破産歴と生命保険の加入は無関係です。
保険の審査の対象は加入する保険にもよりますが、年齢と健康状態です。
「知り合いの紹介で生命保険に加入したから、自己破産をして解約になったら困る」という理由で自己破産以外の債務整理を検討するケースもあります。
それでは、任意整理や個人再生をした場合の生命保険の扱いについて説明します。
任意整理は、債権者と直接交渉をして、今後の利息をカットして3年~5年などの長期分割で支払っていく手続きです。
任意整理は自己破産と違い裁判所を利用しない手続になりますので、財産の価値(解約返戻金の金額)が問題になったり財産が処分されることはありません。
任意整理をしても生命保険の契約に影響が出ることはありません。
個人再生は、借金をおおむね5分の1に減額してもらう手続きです。
自己破産と同じく裁判所を利用した手続きです。
個人再生は自己破産と違い財産の処分はありませんが、持っている財産以上の額を返済しなければいけない清算価値保障原則というルールがあります。
これは、借金を5分の1にした金額が財産の額以下の場合は、財産の額までしか減額ができないというルールです。
たとえば、借金500万円⇒5分の1の100万円に減額できるところ、解約返戻金が200万円なら100万円ではなく200万円までしか減額できない、ということです。
生命保険の解約返戻金も財産になりますので、財産の額にカウントされます。
ただし、財産の額にカウントされるだけで、生命保険を解約する必要はありません。
黒川聡史(司法書士法人黒川事務所 代表司法書士)
東京司法書士会所属:登録番号第4230号
簡裁代理権認定司法書士:法務大臣認定第501067号
行政書士(登録番号第19082582号)
ファイナンシャルプランナー(CFP®:1級FP技能士)
経歴: 平成19年に個人事務所を開業。債務整理を中心に15,000人以上の依頼者を解決。現在は事務所を法人化して活動
著書に『借金の不安が楽になるお金の話』『FPに知ってほしい借金の話』がある
司法書士法人黒川事務所は、債務整理(任意整理・時効援用)などを専門に扱う司法書士事務所です。これまでに19年以上の実績があり15,000人以上を解決に導きました。
企業理念は『あなたの借金問題解決を低料金でサポートしたい!』です。
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代表者 黒川聡史
東京司法書士会所属
簡裁代理権法務大臣認定
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